Surface Pro LTE Advanced に mineo(マイネオ)ドコモプランの格安SIMを入れて、接続は快適か、データ通信量節約のための設定はどれくらいあるかをチェックしたので、結果をレポートします。
(Surface Pro LTE Advanced は、マイクロソフトの代理店さんからご連絡いただき、期間限定で特別にお借りしました。一般向けの貸出サービスは実施していないそうです。)
この記事の内容:
LTE Advanced 接続は、スムーズ&快適!!
Surface Pro LTE Advanced に入れられるSIMカードは「nano SIM(ナノ・シム)」。
ちょうど自分のスマホのSIMが同じ規格だったので、スマホのSIMカードを抜いて Surface に入れて、いろいろ試してみました。
わたしはふだん、外出先でパソコンをインターネットにつなぎたいときは、スマホのテザリングを使っています。
今回、LTE対応のパソコンにSIMカードを入れてインターネット接続する体験を初めてしたのですが、これも~めちゃくちゃ便利でラクですね!
接続は、自動にも手動にも設定可能。
自動に設定すると、Wi-Fiにつながらないとき自動で LTE Advanced に接続してくれるので、常にインターネットにつながった状態が維持できます。
通信量節約のために「手動」に設定しておいても、「接続」を押せば一瞬でつながるので便利!
今回おもに手動設定で使ってましたが、つなぎたいときに「接続」を押せば一瞬でつながるし、LTE Advanced 接続の通信速度も申しぶんなく、もうホント楽でした。
データ通信量の無駄な消費を防ぐための設定はある?
Windowsの設定をあちこち見てまわったところ、データ通信量の無駄な消費を節約する設定、ありました!
かなり細やかに設定できるので、データ通信容量に制限のある「~GB(ギガ)プラン」のSIMカードでも安心して使いやすいと思います。
「従量制課金接続として設定する」+「データ通信量の上限を設定する」
「従量制課金接続」として設定することができます。さらに、データ通信量の上限を任意に設定することもできるので、知らず知らずのうちに使いすぎる心配もありません。
従量制課金接続
制限付きのデータ通信プランを使っていて、データの使用量をより細かく制御したい場合は、この接続を従量制課金接続に設定してください。アプリによっては、このネットワークへの接続時に動作が変わり、データ使用量を減らすことができる場合があります。
「従量制課金接続」の設定方法:
スタートボタン(画面左下の田マーク)→ 設定ボタン(田の2つ上の歯車マーク)→「ネットワークとインターネット」→ 左側のメニューにある「携帯電話」→「データ ローミング オプション」の「詳細オプション」→「従量制課金接続として設定する」のオン/オフの切替えボタンを押して「オン」に。
「データ通信量上限」の設定方法:
上記「従量制課金接続」と同じ画面のオン/オフ切替えボタンの下にある「このネットワーク上のデータ使用量を制御するためのデータ通信量上限を設定する」という青字の文章をクリック。
表示された「データ使用状況」画面の「次に関する設定を表示:」の下のボックスに「携帯電話」と表示されていることを確認します。(ここが「携帯電話」ではない場合は、表示された文字をクリックして「携帯電話」と表示された行をクリック。)
「データ通信量の上限」の下の「上限を設定」ボタンから、データ通信量の上限を設定することができます。
設定項目は、制限方法[毎月 / 1回限り / 無制限 から選択]とデータ通信量の上限[任意の数字を入力]。制限方法で「毎月」を選択した場合は「毎月のリセット日」も指定できます。
また、同画面にて、バックグランドデータ通信の制限も設定可能。「バックグランド データ」の「Microsoft Store アプリと Windows の機能がバックグラウンドで実行できる操作を制限します」の下のチェックボックスで「常時」を選択します。
Windows Update が勝手にはじまらないようにする
SIMでの接続中に Windows Update が始まらないように設定することができます。
設定方法:
スタートボタン(画面左下の田マーク)→ 設定ボタン(田の2つ上の歯車マーク)→「更新とセキュリティ」→ 下の方の青字の「詳細オプション」→「従量制課金データ接続であっても更新プログラムを自動的にダウンロードします」のオン/オフを確認。「オフ」であればそのまま、「オン」だったらクリックして「オフ」にしましょう。
この設定は「従量制課金接続」であった場合…という条件でのオン/オフなので、先の項目で言及した「従量制課金接続として設定する」もかならず「オン」にしておきましょう。
SIM(携帯データネットワーク)で通信するときに使えるアプリを限定する
この設定をすることで、アプリ(ソフト)による余計な通信(更新の確認等)を予防することができます。
設定方法:
スタートボタン(画面左下の田マーク)→ 設定ボタン(田の2つ上の歯車マーク)→「ネットワークとインターネット」→ 左側のメニューにある「携帯電話」→「データ ローミング オプション」の「携帯データネットワークを使えるアプリを選ぶ」へ。
アプリごとにオン/オフを設定できるので、外出先で使いたいアプリだけオンにしておけばよさそうです。
わたしは今回、Microsoft Edge だけ「オン」のままで、あとはすべて「オフ」にして使いました。
接続を「手動」で実行するように設定する
さらに、意図しない間にSIMで通信してしまうことを防ぐには、接続を手動で開始/終了するように設定しておくとよいでしょう。
接続/切断の手順はシンプルで「接続」を押してからつながるまで一瞬なので、手動接続でも不便に感じませんでした。
設定方法:
画面右下の方のネットワーク接続アイコン →「携帯ネットワーク」がオン(水色)になっているか確認(「灰色」だったらクリックして「水色」にする)→ 設定したい携帯ネットワークの名称をクリック →「Windowsで接続を維持する」のチェックを外す。
Windowsで接続を維持する(Windowsでこの接続を管理):
別の種類のネットワークに接続していないときは、自動的にデータ通信プランの携帯データ ネットワークを使用します。上記項目のチェックなし:
携帯データ ネットワークを使用するたびに、手動で接続する必要があります。
Surface Pro LTE Advanced 用の通信契約、何ギガ(GB)プランがおすすめ?
通信量制限プランで何ギガにするかって悩ましいですよね。
実際、外出先でネットにつないでどんな作業をしたいか、Wi-Fiにつなげない環境で月に何時間くらい使うか、といったことによって必要な通信容量はまったく違ってくるので一概にはいえないですが、目安になりそうなポイントについて考えてみました。
案A: スマホでテザリングの月間使用量を見て決める
外出先でのパソコン作業でスマホのテザリングを使っていれば、その月間使用量を確認するのがいいと思います。
確認できる中で一番多く使っていた月の使用量や、月間使用量の平均などを目安に、すこし余裕をみて容量を決めるとよさそうです。
確認方法の一例(Androidの場合):
設定 →「無線とネットワーク」の「データ使用量」→「モバイルデータ使用量」の「テザリングとポータブルアクセスポイント」
案B: Windowsの設定で各アプリのデータ使用状況を見て決める
現在使っているパソコンの各アプリのネットワーク使用状況も、参考情報として使えそうです。
メールアプリやブラウザなど、外出先でネットにつないで使いたいソフトについて、現在パソコンでWi-Fiにつないで通信している使用量を確認してみましょう。
最新の30日分しか確認できない点など、目安としてはやや心もとない部分もありますが、ひとつの参考にはなるかと思います。
確認方法(Windowsの場合):
スタートボタン(画面左下の田マーク)→ 設定ボタン(田の2つ上の歯車マーク)→「ネットワークとインターネット」→ 左側のメニューにある「データ使用状況」→ 青字の「アプリごとの使用状況の表示」をクリック。
わたしは貸出し期間中どれくらい使ったかというと…
Surface Pro LTE Advanced を借りていた間、2回、SIMでインターネットにつないで調べものしながら記事の原稿を書いたりしました。(2回ともカフェでお茶しながらそれぞれ1~2時間ほど。)
…という使用状況で、SIMでのデータ通信量は70MBくらい(2回外出の合計)。月に10回くらいカフェに出かけるとして、単純計算で(1ヶ月あたり)約350MB使用することになります。
500MBプランだと多めに使ったら超えてしまいそうなので、3GBプランが安心だなという印象です。
1~2GBのプランがあれば、それでも十分かも。(マイネオの1GBコースは、2018年9月3日で新規受付終了になるようです。)
Surface Pro LTE Advanced 用の通信契約、音声通話アリ/ナシ どっちがいい?
Surface Pro LTE Advanced が対応しているのは「データ通信のみ」だそう。音声通話(※)には対応していません。
(※)音声通話とは、[090]か[080]か[070]で始まる電話番号での音声通話のこと。Skype、LINEなど、アプリを使った音声・映像等の通信は、データ通信のみで可能です。
そのため、Surface Pro LTE Advanced 用に通信契約をするなら、音声通話が付属していない、データ通信のみ(データ通信専用)のプランがオススメです。
Surface Pro LTE Advanced は、テザリングできる?
メーカーさんに確認すると、「モバイルホットスポット」を設定すればテザリング可能、とのこと。
Surface Pro LTE Advanced をルーターとして、近くにある他のパソコンにインターネット接続を提供することができます。
Surface Pro LTE Advanced は、どの会社のSIMが使える?
Surface Pro LTE Advanced は nanoSIM を入れられる《SIMフリー》仕様で、日本国内の携帯電話会社の多くに対応しています。
docomo(NTTドコモ)、au(KDDI)、SoftBank、IIJ の4社は、相互接続性試験(IOT)で動作確認済み。
今回わたしが試した mineo(ドコモプラン)も、快適に使えました♪
LTE Advanced モデルの通信規格は、 バンド 1, 2, 3, 4, 5, 7, 8, 12, 13, 17, 19, 20, 26, 28, 29, 30, 38, 39, 40, 41 をサポートし、キャリアアグリゲーションに対応しています。通信速度や対応バンドは各キャリアや事業者によって異なります。また、 Embedded SIM および nano SIM カードをサポートする SIMフリー仕様です。
まとめ
…というワケで、格安SIMと「Surface Pro LTE Advanced」、相性バツグンでした!
通信する/通信しない内容について細やかに設定できるので、通信量に制限があるプランでも安心して使いやすいです。